古くから民間伝承で「美人水」と呼ばれたヘチマ水を使い、ヘチマコロンという名前の化粧品が発売されたのは大正4年のことです。
ヘチマコロンは母から子へと受け継がれながら、今も多くの人に愛されるロングセラー商品となっています。
スローコスメの代名詞とも言われるヘチマコロン、今回はその化粧水を実際に使用し、使用感や良い点・悪い点をコスメコンシェルジュ目線でレポートしていきます。
ヘチマコロンの化粧水を手に取ってみると、かなりサラッとしていることに驚きました。
テクスチャーはほぼ水と同じか水よりやわらかい感じで、かなりさっぱり系(表面張力がなく、ダラダラ流れる感じです)。
私は最初何も考えず手の平に出したのですが、さらさらしすぎていて調節が難しく、手のひらからダラダラとこぼれてしまいました。
こうして腕の上にのせるのにも苦労するテクスチャーでした……
使い方のコツとして、公式サイトに記載のあるとおりコットンの使用を推奨します。
コットンを使用する際は、2枚以上重ねてたっぷりしみこませるといいですね。
気になったのは、香料の匂いの奥に感じたややツンとするアルコール独特の臭い。臭いの感じ方には個人差があるので気にならない人もいるかと思いますが、私は少し強めに感じました。
成分表示を見ると3つ目にアルコールのひとつであるエタノールが書かれています。
化粧品の全成分表示は配合量の多いものから記載されているので、ヘチマコロンの化粧水はエタノールの配合量がやや多めという事がわかります。
アルコールは水よりやわらかいので、ヘチマコロンの化粧水の独特のテクスチャーは、このエタノールの多さが関わっているのかも知れません
エタノールはさっぱりした使用感にしてくれたり、肌を引き締めてくれる成分ですが、量が多くなると刺激を感じる場合があります。
ヘチマコロンの化粧水は肌と同じ弱酸性ですが、アルコールが配合されているので、肌が敏感な方やアルコールに刺激を感じやすいという方は使用前にパッチテストを行いましょう。
手に出してみただけでも乾燥肌の人には物足りないのでは?と感じる手触りです。
実際肌に塗ってみるとうるおいを感じる前にすーっと消えていき、肌になじんだというよりアルコールが揮発したという感じ。
こうして使用後の肌を見ても、うるおっている!という感じはあまりありません。
しっかりうるおいを感じるには、かなりたっぷりめに使用するか、複数のコットンにたっぷりしみこませコットンパックをするのが望ましいと思います。
顔に化粧水を塗った後は乳液だけでいいかな?と思っていましたが、少し経つとうるおい不足を強く感じ、結局オールインワンタイプのジェルクリームを重ね塗りしました。
おかげで肌はしっかりうるおいましたが、オールインワンタイプを塗ってしまうとシンプルケアできる化粧水という部分に矛盾がある気がします。
もしかするとへちまコロンの乳液とライン使いすることで乾燥をカバーしてくれるかもしれません。
1週間ほどヘチマコロンの化粧水を使ってみて個人的に感じたことを、良い点と悪い点に振り分けてまとめてみました。
ヘチマコロンの化粧水の最大の魅力は、なんといってもその価格。
230mlで900円とプチプラで、誰でも手軽に買うことができます。
それからシンプルな処方。
精製水に美容成分たっぷりのヘチマ水、保湿成分のグリセリンなどをメイン成分にしていて、配合成分自体はとても少なく、複雑な処方ではありません。
処方がシンプル=肌トラブルのリスクが少ないというわけではなく、使用していて何か肌に問題があった場合、原因成分を突き止めやすいという意味で良い点としてあげさせていただきます。
また、これは個人の好みの分かれるところですが、べたつきのなさも良い点の1つだと思います。
重さがないのでためらいなくたくさん使用することができ、全身にも使用できるので、とくに夏の肌ケアに向いていると感じました。
日焼けでほてった肌のケアに使ったら気持ちよさそうです!
気になる点としては、エタノールの配合量が多めであることがあげられます。
最近はエタノールを配合していない化粧品も多く、アルコールに刺激を感じる方はアルコールフリーの化粧品を使っている人も多いでしょう。
普段エタノール配合化粧品をあまり使わない人だと、ヘチマコロンの化粧水の臭いや肌に塗ったときの揮発の速さに驚くかもしれません。
アルコール配合のスキンケアアイテムは肌を乾燥させたり、ニキビや肌荒れしている箇所は刺激を感じることもあります。
その点を考えると、肌荒れしているときや、乾燥肌の方には不向きな化粧水です。
私自身、普段は普通肌ですが冬は乾燥肌寄りになるため、夏場のべたつく季節にのみ使用し、冬の使用はなるべく避けたいアイテムだなと思いました。
コスメコンシェルジュ目線でヘチマコロンの化粧水の魅力を分析すると、結論としては「シンプル」の一言にたどり着きます。
もともとシンプルケア派の人に向いているだけではなく、今まで念入りケアをしていた人がスキンケア断捨離をするときにもおすすめです。
すなわち、「今までいろいろなアイテムをごちゃごちゃ使いすぎて、本当に肌に合うものがわからなくなってしまった」なんていう人が、一度スキンケアをリセットするときに使用するアイテムとして選択肢に入れたいアイテムだということです。
スキンケアの断捨離・リセットは季節の変わり目や肌質が変化したときなどに有効な手段で、化粧品による肌への影響を最小限にすることで、何が肌に合うのか・合わないのかを見極めるのに役立ちます。
ヘチマコロンの化粧水は処方がシンプルなので、スキンケアの断捨離がしたい時、シンプルケアへリセットしたい時にはぴったりでしょう。
今回はヘチマコロンの公式オンラインショップを利用して化粧水を購入しました。
公式サイトはとてもシンプルでわかりやすい!
そして届いた化粧水がこちら。
本体にビニール包装されただけの簡易包装、チラシは1枚だけと、ゴミが少なくて好感が持てます!
なによりこのパッケージ!
大正浪漫な感じで、密かに歴女な私の心にグサグサ刺さります。
また、プレゼントとしてしおりにも使えるミニカレンダーがついていました。
これもまた可愛い!
最近はサンプルをプレゼントにつけてくれる通販サイトが多いですが、ヘチマコロンのようにブランドイメージを前面に出したステーショナリーをつけるのもうまい戦略だなと思いました。
商品パッケージとプレゼントを見ただけで、
などが雰囲気だけでもなんとなく伝わってくる気がしますよね。
ヘチマコロンの化粧水は低価格でコスパも良し。シンプルスキンケアを求める人にはおすすめできるアイテムです。
エタノールの配合量が多いので敏感肌や乾燥肌の人にはあまりおすすめしませんが、普通肌や脂性肌の人なら全身くまなく使用できそうです。
今回使用したのは化粧水のみでややうるおい不足を感じましたが、乳液とライン使いをすれば保湿感も増す可能性アリ。
せっかく購入するなら、ラインでの購入がおすすめです!