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インナードライ肌にはこのスキンケア!皮脂のバランスを整える方法を解説

インナードライ肌に必要なスキンケア方法を解説!皮脂のバランスを整えるには

インナードライ肌の方は、皮脂の分泌が気になってしまい脂性肌向けに偏ったケアをしがちですが、間違ったスキンケアは、肌質を悪化させる原因となってしまいます。
自己流のスキンケアをやみくもに続けているインナードライ肌の方は、スキンケアを見直すだけで偏ってしまった油分と水分のバランスを整えることができます。

この記事では、肌の内側の乾燥を予防しながら皮脂のバランスを整える、インナードライ肌のためのスキンケアについてご紹介します。

この記事を書いた人
美容皮膚科医
山下 真理子
岡山県出身。京都府立医科大学卒業後、医師に。現在は医師としてだけではなく、講演活動、コラム執筆、TV出演やモデルとしても活動している。
美容医療に従事する傍ら、医療専門学校にて講師をしている。
LINE@にて、HAPPY愛され女子になる方法、妊活のための体つくりの情報など配信中→@drmarico.y

インナードライ肌のスキンケアはベタつきケアよりも保湿ケア

インナードライ肌の基本的なスキンケアは肌の内側の乾燥肌を改善するという点を意識して行っていきます。
肌の内部が乾燥していると、肌を守ろうとしてさらに皮脂が分泌されてしまうため、どんなに表面の脂性肌対策をしても肌質は改善しません。まずは肌の保水力をできるだけ低下させないようなケアから行っていきます。

またインナードライ肌は、過剰な皮脂分泌で肌トラブルが起きやすく、目に見えたニキビなどの肌トラブルがなくても常に「肌トラブル予備軍」の状態といえます。インナードライ肌の人は、低刺激な化粧水や美容液を選び、スキンケアをする時にもできるだけ低刺激になるよう意識して行っていきます。

インナードライ肌のスキンケアで大切なこと
  • 肌を乾燥させないこと
  • 摩擦などの負担を軽減し、低刺激でスキンケアをすること

クレンジングは低刺激でもしっかり落とせるクリームタイプ

インナードライ肌の人は、マイルドなクリームタイプのクレンジングを選びましょう。クリームタイプのクレンジングは肌の内側の乾燥を避けつつメイクも落とせるので、刺激を抑えつつメイクをしっかり落とすことができます。

インナードライ肌はファンデーションや下地が肌に残っているとニキビなどの肌トラブルを起こす原因にもなるので、メイクをしっかりと落としたいところですが、洗浄力の強いクレンジングは、肌の保水機能を大幅に低下させてしまうので避けましょう。

クレンジングの選び方に注意!

ばっちりメイクだから洗浄力が高いオイルクレンジングがいいという方は「しっかりメイクを落とす」と記載されているものではなく、保湿成分が配合されているオイルクレンジングを選ぶと乾燥などを軽減できます。
皮脂が多く分泌されるせいで、肌トラブルを起こしやすいインナードライ肌は、添加物や保存料が少ないクレンジングや、天然成分が豊富なクレンジングを選ぶと、肌への摩擦による負担を抑えることができます。

時間がなくて拭き取りタイプのクレンジングで済ませたいという場合は、ゴシゴシこすらず優しくメイクを落とし、保水性の高いフェイシャルティッシュなどでティッシュオフするとよいでしょう。

洗顔料は弱酸性タイプを

肌への刺激を抑えながら洗顔を行いたいインナードライ肌の人は、肌本来のpHに近い弱酸性の洗顔料を使いましょう。アルカリ性の洗顔料は刺激が強く、肌にダメージを与えてしまったり乾燥させてしまう恐れがあります。

洗顔料の形状については固形石鹸でも、クリームタイプの石鹸でも構いません。固形石鹸の方が洗い上りがさっぱりしすぎる傾向があるので、固形石鹸での洗顔後はできるだけ早く保湿を行ってください。

できるだけ肌に負担をかけず洗顔することが大切

インナードライ肌の人はできるだけ肌への負担を軽減しながら洗顔を行いたいので、泡立てネットなどを使用して洗顔料をしっかり泡立て、肌をゴシゴシこすらないようにして洗っていきます。
皮脂分泌が多い人ほど「しっかり皮脂を落とそう」と、頑張ってゴシゴシ洗ってしてしまう人がいますが、 しっかり泡立てた洗顔料の泡を顔に乗せる程度で十分洗うことができます。

インナードライ肌の人は、洗顔料を洗い流す時の水温も重要です。「代謝をよくするためにあたたかい温度で洗顔しよう」と思っている人がいますが、必ずぬるま湯以下の温度で洗顔するようにしてください。水温が熱すぎると肌を乾燥させてしまうので、30度~35度程度のぬるま湯がおすすめです。
冬場は「少しひやっとするな」と思うくらいの温度がベストです。

洗顔料を洗い流す際の水は、できれば塩素がたくさん含まれる水道水ではなく、浄水で洗うほうが望ましいです。塩素は殺菌のために水道水に含まれていますが、洗顔の際は肌を傷めてしまうことがあるので、特に刺激に敏感だと感じているインナードライ肌の人は浄水を使用することで、より低刺激なケアをすることができます。

化粧水は保湿力の高いものをコットンでパッティング

肌の内側が乾燥しているインナードライ肌のスキンケアには保湿が重要なので、化粧水は保湿力の高い成分が入ったものをたっぷりと使いましょう。
肌の表面が油っぽくなりやすいと、保湿力の高い化粧水のべたつくテクスチャが苦手な方が多いですが、保湿力が高くても、さらっとしたテクスチャの化粧水を選べば、つけ心地の悪さも解消できます。

化粧水をつけるときはコットンを使うのがおすすめ

コットンがひたひたになるくらい使うのがポイントです。手のひらにとってバシャバシャと化粧水をつける人がいますが、塗りムラの原因になるのと、化粧水が手のひらに吸収されて肌の角質層まで浸透しない場合があるので、必ずコットンを使用して丁寧に顔全体に広げましょう。
化粧水をつけるときも低刺激を意識して行いたいので、コットンをゴシゴシこするのではなく、トントンとパッティングするように使用してください。

しっかりと保湿させるスキンケアをするとメイクが崩れやすくなるインナードライ肌の方は、やわらかめのティッシュで余分な油分をティッシュオフしてからメイクをすると、メイク崩れが起きにくくなります。Tゾーンのテカりもティッシュオフすることで解消できます。

美容液はいくつも使わず1つに絞って

インナードライ肌の人が美容液を使用する場合、あれこれとたくさんの種類の美容液を使うのではなく、1種類だけを手早く丁寧に塗るようにしましょう。
インナードライ肌はニキビなどの肌トラブルが発生しやすい肌質なので、複数の美容液をつけてしまうとトラブルを起こしやすくなります。

美容液をつけるときは触り過ぎないこと!

またニキビなどの肌荒れがあるところに美容液やクリームを塗る際、より効果を求めてくりかえし塗ってしまったり、くるくると触りすぎてしまいがちですが、肌トラブルがあるところは手で触れる刺激もできるだけ抑えたいので、インナードライ肌の人が美容液を塗るときは、さっと塗って終わらせるようにしましょう。

乳液は必須!テクスチャーはさっぱりでも保湿力は高めで

「油っぽくなるから乳液は使わない」という人がいますが、インナードライ肌の人は必ず乳液は使うようにしましょう。
お手入れの最後に乳液を使うことで肌にフタをすることができるので、ここまでのケアで使用した化粧水と美容液の成分が蒸発してしまわないようにしてくれます。さらに乳液を使用することで、肌を整え保湿効果を高めてくれます。

つけ心地がべたついて苦手という人は、さっぱりしたテクスチャーで保湿力の高いものを選ぶとよいです。

タイミングごとのスキンケア

【朝】基本の洗顔がメイク崩れを防ぐ!

インナードライ肌の人は夜寝ている間にも皮脂がたくさん分泌されているので、洗顔フォームをしっかり泡立てて、肌の上に置くようなイメージで洗顔をしてください。洗顔を雑にしてしまうと、余分な皮脂が出やすく、肌トラブルも起こしやすいので、基本の洗顔をしっかりと行います。
インナードライ肌は皮脂の分泌が過剰なためメイクが崩れやすい傾向があり、「落ちないメイク」を頑張る人が多いですが、メイクではなく基本の洗顔と保湿をしっかり行うことで、メイク崩れも軽減することができます。

【夜】帰宅後メイクはすぐに落として

長時間メイクをしたままでいると、化粧品に含まれている油と、分泌された皮脂が混ざって肌トラブルが起こりやすいので、帰宅したらできるだけ早くメイクオフするようにしましょう。

インナードライ肌を改善する対策として湯船にしっかりつかることも重要です。お風呂の蒸気で肌が保湿されるのはもちろん、湯船にゆっくりつかることでリラックス効果も得られるので、ストレス過多によるホルモンバランスの乱れが解消されます。
インナードライ肌を招いている原因のひとつとしてストレスとホルモンバランスの乱れが挙げられるので、これはとても重要なケアです。

【外出先】和紙タイプのあぶらとり紙で皮脂をオフ

外出先でのメイク崩れが気になっても、あぶらとり紙を多用するのは避けましょう。
あぶらとり紙によって、肌を保護するのに必要な皮脂まで奪われてしまい、肌の保水力が失われて、乾燥が進みインナードライがさらに悪化してしまいます。

どうしても化粧崩れが気になる場合は、皮脂吸収力の強いフィルムタイプのあぶらとり紙ではなく、肌にマイルドな和紙タイプのあぶらとり紙を選びましょう。保湿性の高いティッシュなどで代用しても構いませんが、トイレットペーパーのような硬い紙質のものは、肌を傷める原因になるので避けてください。

エアコンの効いた部屋に長時間いるような場合は、メイクの上からもできるスプレータイプの化粧水をスプレーしてあげましょう。持ち運びができるスプレータイプの化粧水なら、どこでも手軽に乾燥を防ぐことができて、皮脂のバランスを整えてくれます。

【入浴後】すぐにスキンケアを行って

入浴と同時にメイク落としや洗顔をする場合は、お風呂上りにできるだけ手早くスキンケアをするようにしてください。
お風呂上りは、体温が上昇しているので、肌表面の水分が蒸発しやすくなっています。肌の乾燥を防ぐためにもできるだけ早くスキンケアを行い保湿してあげましょう。

そのスキンケア本当にあってる?インナードライ肌FAQ

インナードライ肌には保湿力の高い化粧水や乳液がいい?

はい、その通りです。

インナードライ肌は肌の表面が脂性肌のように油っぽくなりやすいので脂性肌用のスキンケアをしてしまいがちですが、脂性肌は水分も油分も多い状態で、インナードライ肌は油分は多く、水分は少ないという状態です。そのため、脂性肌のためのスキンケアを行うと、さらに水分が減少し、肌を守るために皮脂がさらにされてしまって悪循環になります。

保湿を強化したスキンケアを行い肌内側の乾燥を防ぐことで、肌表面の皮脂のバランスを整えることにもつながって、インナードライ肌を効果的にケアすることができます。

保湿力の高いスキンケアはべたついて苦手です。さっぱり系でもいいですか?

インナードライ肌でもさっぱり系スキンケアで大丈夫

しっとりしすぎないテクスチャーで保湿もできるスキンケアアイテムがあるので、べたつきが気になるインナードライ肌の人におすすめです。
ただし清涼感を重視しているさっぱり系のアイテムは保湿が不十分な場合があるので選ばないほうがよいでしょう。さらっとしたテクスチャーでありつつ、保湿力が高いものを選んでください。

インナードライ肌は固形石鹸がいい?

洗い上がりはさっぱりしすぎるが肌トラブルのケアにはおすすめ

インナードライ肌の人が洗顔料を選ぶ際に固形石鹸が際立って良いということはありません。
インナードライ肌で特に皮脂が気になる人は、固形石鹸のほうがさっぱりした洗い心地になりますが、さっぱりしすぎるきらいもあるので、洗顔フォームで問題ない人は無理に変える必要はありません。

インナードライ肌ってどんな肌?

インナードライ肌は、正常な肌に比べて肌の水分量は低いのに、見た目が脂性肌(オイリー肌)である状態です。
脂性肌の人からインナードライ肌に移行する場合が多いですが、肌に対して慢性的にダメージが加わることなどによっても起こるので、どんな肌質の人でもなりうる可能性がある肌状態です。

肌は以下のような条件で水分が減少していきます。

  • ストレスや生活習慣の乱れによって肌のターンオーバーが乱れる
  • 過剰に擦ってしまうなど、間違ったスキンケアなどによって、バリア機能が低下する

肌の水分が失われると、肌に油分を補おうとして過剰な皮脂分泌が起こり、乾燥しているのにもかかわらず顔がテカったり皮脂分泌による肌トラブルが起こってしまうインナードライ肌になってしまいます。
顔がテカったりニキビができやすく、メイクも崩れやすいのに、洗顔後は顔がつっぱるという人は、インナードライ肌の可能性が高いでしょう。

誤って皮脂を取り除くケアや、念入りな洗顔をしがちですが、根本は肌が乾燥していることが原因となっているので、乾燥に対しての保湿ケアをする必要があります。

インナードライ肌と混合肌との違い

インナードライ肌と間違えやすい肌質に混合肌がありますが、混合肌は顔の中で皮脂分泌が多い部分と、乾燥している部分が混在している状態を指します。
これに対してインナードライ肌の人は、全体的に見た目はオイリー肌であるのに対して、肌の水分量が低下している、いわば「隠れ乾燥肌」の状態なので、混合肌に対してのスキンケアとは異なったケア方法が必要です。

インナードライ肌と脂性肌との違い

インナードライ肌と肌表面の状態が似ているため混同されやすいのが脂性肌です。

インナードライ肌はテカリや化粧崩れ、毛穴の開きや毛穴のつまりなどのトラブルがみられる一方、肌の内側は乾燥してしまっている状態です。これに対して脂性肌は、皮脂分泌自体が過剰になってしまっていることで、過剰な皮脂によって毛穴悩みなどが起きやすくなっている肌のことを指します。

脂性肌の人は、皮脂を取り除くケアをしっかり行う必要がありますが、インナードライ肌の場合は、皮脂を取り除くと、急激に乾燥肌へと向かってしまい、しわなどの乾燥によるトラブルを起こす可能性があります。
インナードライ肌と脂性肌ではスキンケアの方法も異なるので、自分がどちらであるか理解してケアを行う必要があります。

インナードライ肌は改善できる!

インナードライ肌は、きちんとスキンケアをすることで改善することが可能です。あきらめて放置してしまうと、肌内部の乾燥が悪化して、肌表面にしわとして出てきてしまうので、早めのケアが必要です。

まずはインナードライのための基本のスキンケアで、保湿を行い、減少している肌の水分量を正常化させることが大切です。肌の正常なターンオーバーは約28日周期ですが、インナードライ肌の人はターンオーバーが乱れているので、最低でも1~3ヶ月以上は様子を見ていく必要があります。

スキンケアだけではなく、ストレス発散をしたり、規則正しい生活習慣を身につけてホルモンバランスを正常化するなどして、ターンオーバーが乱れている根本的な原因を改善していくことも大切です。
仕事が忙しくて、なかなかストレスを減らせない、生活を変えることがむずかしいという人は、改善までに少し長めの時間が必要となります。

インナードライ肌のスキンケアまとめ

インナードライ肌の方は、肌表面の油っぽさが気になって皮脂を除去するケアをしてしまいがちですが、皮脂のバランスを整えるために大切なのは保湿です。しっかり保湿してあげることで、皮脂のバランスも徐々に整って正常な肌の状態へ繋げていくことができます。

ただし、インナードライ肌の人は日ごろのケアによって肌質がいったん改善しても、症状を繰り返しやすい傾向があります。肌が整った後も、スキンケアと「ストレスをためない」「規則正しい生活習慣」といった生活を継続することが大切ですね。

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